会計事務所・税理士事務所を知る

【転職】会計業界はオワコン?業界分析・資格・スキル・面接対策

この記事にたどり着いた方は、会計事務所や税理士事務所に興味があり、転職することを検討していることでしょう。
専門的な知識が必要で難しそうなイメージがありますが、実は初心者からスタートされる方が大勢います。

マネーくん
マネーくん
この記事でわかること

・会計事務所・税理士事務所がオワコンではない理由

・会計事務所・税理士事務所ってどんなところ?

・会計事務所・税理士事務所の仕事内容

・会計事務所・税理士事務所で働くために必要な資格やスキル

・面接対策と面接前に確認しておきたいNG事務所

Contents
  1. 会計事務所と税理士事務所がオワコンではない3つの理由
  2. 会計事務所・税理士事務所はどんなところ?
  3. 会計事務所・税理士事務所の仕事内容
  4. 会計業界で働くなら正社員?パート?
  5. 会計業界での面接対策と気をつけたいこと
  6. 転職後のミスマッチを防ぐために押さえておきたいポイント
  7. その他、会計業界に関するQ&A
  8. まとめ

会計事務所と税理士事務所がオワコンではない3つの理由

 

会計業界へ就職はオワコンと言われていますが、そんなことはありません。

会計業界の未来は、士業からサービス業に転換です。

記帳などの事務作業は経理の自動化によって減ります。
代わりに顧客に使う時間が増えます。

顧客に密に寄り添えるかが生き残るカギなのです。

とはいえ現状は経理代行の業務が主ですので、会計業界が必要である具体的な3つの根拠はこちらです。

①事務作業が苦手な個人事業主はたくさんいる

 

どんなに経理が簡単にできるようになっても事務作業が嫌いな人は一定数います。

②経理を雇うより安くて確実

 

顧問料(会計業務とアドバイスをするための報酬)は小さい会社だと数万円~可能なので、低コストです。

また、決算のみ依頼することも可能なので、顧問料を抑えるために月次の会計への入力は自分でするとさらにコストを下げることができます。

freeeは簿記の知識がなく簡単に始められます。

予算を抑えるなら弥生会計がおすすめです。

③税務のアドバイスや申告は税理士しかできない

 

税金のアドバイスを個別にすることができるのは、税理士だけです。

独占業務といって、税理士の資格がないかたは無償であってもアドバイスすることは禁止されています。

申告は経営者本人でももちろん可能です。

しかし変な決算書であった場合に税務調査に当たる確率が高くなります。

 

会計事務所・税理士事務所はどんなところ?

 

会計の仕事は、監査法人と会計事務所・税理士事務所に大きく分かれる

会計の仕事は、監査法人と会計事務所・税理士事務所に大きく分かれます。

監査法人

 

企業のお医者さんのような役割です。

公認会計士が定期的に会計に異常がないかチェックします。
監査法人の詳細についてはこの記事では多く触れません。

 

会計事務所・税理士事務所

 

主に企業や個人の経理まわりの業務サポート、あるいは代行を担います。

融資向けの決算書作成が得意です。

節税や補助金の知識に長けています。

 

公認会計士と税理士の違い

 

公認会計士と税理士では業務内容が異なる部分もありますので、初心者で転職を考えているのであれば両者の違いを知っておくといいでしょう。

公認会計士

 

公認会計士は、弁護士、医師と並び「3大士業」と言われるなかの一つです。

難易度の高い公認会計士の資格取得と実務経験を何年か積むと、公認会計士になることができます。公認会計士は税理士登録が可能であり、税理士を名乗ることもできます。

 

公認会計士の職務内容

監査法人で監査業務が中心。

監査とは簡単に、会社経営の健康診断をすることです。
個人の会計事務所の場合、同業者とチームを組んで“監査団”を結成します。

 

公認会計士のキャリアプラン

会計学校卒業後、監査法人に入社して経験を積んだのちに独立がメジャーな流れです。
転職年齢が遅いと業務がやり難い傾向があります。

 

税理士

 

税金のスペシャリストです。

難易度の高い税理士資格取得と実務経験を何年か積むと税理士になることができます。

 

税理士の職務内容

記帳代行、申告業務、経営のアドバイスなどです。

個人事業主の確定申告や法人の決算申告の代行も行なっています。経営のアドバイスでは、様々な経営分析方法を屈指した上でのアドバイスや、融資が受けられるような手助けも業務内容としてあげられます。

また、税金のアドバイスは税理士の独占業務なので、無資格では仕事ができません。

ちなみに相続税の申告が一番儲かります。

 

税理士のキャリアプラン

会計事務所や税理士事務所に勤務しつつ、税理士の知見を身につけて目指します。

資格に合格後、独立できるのが一般的なキャリアルートです。中途採用が多いため、資格取得ができればいつでも目指すことができます。

さらに、税理士の資格が取れなくてもフリーランスで記帳代行を行うことも可能です。

 

 

事務所の企業形態は「個人事業主」か「法人」

 

事務所の企業形態は個人事業主、あるいは法人の2つがあります。

個人事業主と法人の違いは明確で、事務所名に“法人”とついているか否かです。転職する前に、それぞれの特徴を確認する必要があります。

 

個人事業主の事務所

 

個人事業主は雇われることが苦手な人が多く、事務所の先生が頑固な性格であれば従業員の要望に応えてくれないケースもあります。

実際、自分のペースを守って業務をこなしたい先生が多く、従業員をあまり雇わないのが特徴です。

 

法人の事務所

 

法人の事務所は規模が大きいのが一番の特徴です。

売上が一定額を超えてくると、法人にしたほうが税金の軽減が可能なため得になってきます。そのタイミングで法人化する事務所が多いようです。

 

会計事務所・税理士事務所の仕事内容

税理士の資格を持っていない初心者の場合、記帳業務からスタートします。徐々にできることが増えていくとレベルアップとともに自給がアップし、任される仕事の幅や責任感が大きくなります。

レベル1 記帳代行、年末調整、支払調書、開業届などの申請

レベル2 申告業務・融資の支援や申請などのコンサル

レベル1 記帳代行、年末調整、支払調書、開業届などの申請

 

記帳代行

 

記帳代行とは、記帳業務を請け負うことで「経理代行」ともいわれます。

記帳業務は、契約する個人事業主や法人のレシートや請求書を会計ソフトに入力します。

決算月には決算仕訳や消費税、法人税などの計算といった難易度が高い業務も発生しますが、自分の能力に合わせてやるので、初心者でも問題ありません。

ちなみに、記帳業務(PCに入力作業)はAIによりほぼなくなります。
今はまだ精度が低いので将来的な話ですが。

 

年末調整、支払調書

 

年末~年始に行う作業です。

所得を計算して、税務署と自治体(市役所など)に提出します。

 

開業届などの申請

 

開業したら開業届
異動したら異動届
廃業したら廃業届

といったように、ことあるごとに届出の提出が必要になります。

事務所によっては、労働保険の届出も代行してもらえます。

 

レベル2 申告業務、融資の支援や申請などのコンサル

 

申告業務

 

個人の確定申告、法人の決算申告を行います。

この業務が一通りできるようになれば、どこの事務所に行っても問題なく通用します。

誤申告がないよう慎重に行わなければなりませんので、責任度の高い業務内容です。

 

融資の支援や申請などのコンサル

 

決算書作成まで一通りできるようになったら、資金調達を提案できるようになりましょう。

会計業務が ”守り” であるならば、資金調達は ”攻め” です。

顧客の満足感を感じることができ、やりがいのある業務を任されます。ここまでの業務経験があれば独立を考えてもいいでしょう。

 

会計業界で働くなら正社員?パート?

 

初心者で会計業界につとめるなら、正社員かパートどちらがいいのでしょうか。

それぞれの給与形態やメリット・デメリットから、自分に合った働き方を見つけてみましょう。

両者に共通するメリットは、税金の専門知識がつくことです。

 

正社員

正社員で働く場合の平均給与は、未経験であれば20万円~となります。

経験や税理士資格の科目に合格をすると、給料が上がる可能性があります。

 

メリット

 

・歩合給で成果を出せば給料が上がる
・担当を多く持つと収入がアップする
・属性がよくなる

個人の成果によっては給料がアップする可能性が高いです。

また、住宅購入や開業、不動産投資をするときに融資が受けやすくなるのもメリットとして挙げられます。
貸す側の銀行は“総資産”と“属性”を見て融資の判断をします。

属性がいいとされているのは、資産家、大手の正社員、士業です。

 

デメリット

 

・残業代が固定されている場合がある

税理士事務所は労務にうといです。

時間に対して給料を払うのではなく、顧問料(売上)に対して給料を払うという考え方の事務所が多いことが理由となります。

対策としては、必要以上に業務に時間をかけない、顧問先の指導・教育(領収書を月ごとに分けさせる)をするなどの業務効率化を図るといいでしょう。

CSVデータを作成して、一括取り込みが効率的です。

 

アルバイト・パート

 

アルバイトやパートであれば、未経験の採用率が高いです。

残業もなく、扶養内といった働き方も選択できます。

 

メリット

 

・自分のペースで仕事ができる
・子供が大きくなったら社員登用可能
・経理に転職も可能

正社員と比較すると、責任を要する大きな仕事を任されることは少ないです。

法人の顧問先は、締めは月次決算(毎月)と申告時(年1回)にありますが、規模が小さい個人事業主の場合は、月次決算が必要なく、比較的自分のペースで働くことができます。

また、税理士は独立前提でなるため、終身雇用の概念がありません。
定期的に人員不足になるので社員にもなりやすいです。

様々な業種の会計処理をするので、どこでも通用する経理になれることも魅力のひとつです。

 

デメリット

 

正社員のように歩合制ではなく時給制となることです。

どれだけ頑張っても給料には反映されにくいのでモチベーションを保つのが難しいこともあります。

ですが、能力や経験次第で時給や待遇がよくなることもあります。スタート時は平均時給の1,000円〜からです。

 

会計業界での面接対策と気をつけたいこと

 

業界によって面接を受ける際のコツは異なります。

志望動機や将来の目標といった一般面接で聞かれるような内容はもちろん、業界特有のコツがあることを認識しておく必要があるので紹介していきます。

公認会計士・税理士の呼び方に注意する

 

公認会計士や税理士の資格を持っている人に対しては「先生』と呼ぶのが基本です。

他にも、「御社」ではなく「貴事務所」(法人であれば御社でOK)、「お客様」は「顧問先」と業界特有の呼び方となっています。

面接だけでなく、履歴書に記載する際も気をつけたいポイントです。

面接でアピールするGOODポイント

 

給与計算や記帳業務など、数字を入力する業務がほとんどです。早くて正確に入力できることを客観的にアピールすれば、業界未経験でも採用されやすくなります。

面接前に確認しておくべきNG事務所を確認する

税務以外のコンプライアンスが欠けている事務所はたくさんあります。

事業規模は関係ないので注意が必要です。
記の中で一つでも当てはまる項目があれば、面接をおすすめできません。

・求人広告がこりすぎている、またはシンプルすぎる、
・面接時に高圧的で偉そうな態度を示してくる
・面接に案内してくれる職員の態度が悪い、疲れた顔をしている
・結婚や介護の予定を聞いてくる
・病歴を聞いてくる

会計業界への転職の際は、会計の求人が多く載っているサイトから選ぶとNG事務所を避けることができます!

 

常に人手不足で需要が高い理由

 

常に募集をかけている求人を見ると不安になりますね。人手不足になる理由は主に下記2点です。

・常に人材育成が必要な業界だから
・先生や番頭さんの癖が強い

税理士事務所には代表税理士と税理士の卵、パートさんで構成されている場合が多いです。

税理士の卵は税理士になると、独立する人がほとんど。
ある程度の経験値を積むまで人材育成は必要ですし、独立すると退職するので人手不足になりがちなのです。

また、会計士や税理士の先生は記帳業務をほとんど行いません。
代わりに番頭やキャプテンのような位置にいる方に仕事の確認をします。

番頭やキャプテンがいわゆる“お局”だと離職率が激増します。

 

転職後のミスマッチを防ぐために押さえておきたいポイント

 

異業種から会計業界への転職は楽しみであり、不安ですね。

挑戦するからには長く続けたいと思う人が多いですが、実際に働いてみて「こんなはずではなかった!」と嘆く人も見られます。

ここでは、長く勤めるためのコツをまとめました。

 

経営者のクセが強い!?

先生は数字に対しては理論的でも、普段の振る舞いは感情が表に表れやすい人が多いです。

几帳面なイメージがあるかもしれませんが整理整頓ができない先生はたくさんいます。

経営者のクセが強いのは個人事業主や中小企業に限ったことではありませんが、理想を大きくし過ぎないことが大切です。

事前に事務所の印象や評価などを調べておく必要があります。

質問の前にグーグル先生

 

基本的なことは教えてもらえますが、自分で勉強する姿勢も大切です。

会計ソフトの新規導入や税改正など環境が変わる要素が多い職場。
変化に柔軟に対応できる臨機応変さが求められます。

まずは自分で検索をして、理解に間違いがないか質問すると相手も説明しやすくなります。

労務・経営に関しては専門外

 

会計と税務以外は専門外のため、できないしわからないことを頭にいれておきましょう。

労務は社労士に、経営は経営コンサルがいます。
お金のありとあらゆるスペシャリストになれるわけではないのです。

ほんの一例ですが、税理士と異業種の考え方を比較してまとめてみました。

・税理士の労務コンサル
週〇〇時間以下の労働に抑えれば雇用保険を支払わずに済みますよ

・社労士のコンサル
残業が多いので法令違反に注意してください

・税理士の経営コンサル
原価率が高いことが原因で粗利が少ないですよ

・経営コンサル
商品の売れ行きが悪いのでパッケージを女性好みに変えてみましょう

 

その他、会計業界に関するQ&A

 

会計業界への転職でよく聞かれる相談や悩みなどをまとめてみました。

業界初心者でこれから転職することを検討する方は必見です。

会計業界で働くためにはどんな資格が必要?

 

日商簿記3級もしくは2級の資格、または同等の知識が必要になります。働いてみて税理士を目指したくなったら税理士資格も視野に入れてみてください。

日商簿記はスキマ時間で習得するなら独学、ビジネススキル習得や就職活動の手助けをしてもらいたいなら職業訓練がおすすめです。

簿記3級は3000円、2級は6000円でテキストが買えますし、YouTubeに対策方法や受かるコツなど、必要な情報が記載されているのでわざわざお金をかける必要もありません。

税理士に興味を持ったら、資格学校や通信教育をおすすめします。

もちろん無資格でも、経理経験があったり、求人広告に「初心者OK」と謳っていたりすれば可能です。業界経験者や経理経験者は有利ではありますが、熱意を評価する場合も多いです。

繁忙期は?

 

12月~3月が1番忙しいです。

12~1月 年末調整、支払調書、納期の特例
12月~3月 個人事業主の確定申告
4月~5月 3月決算の法人の決算申告
6月~7月 納期の特例

8月〜11月は繁忙期に備えて業界全体で採用の意識が高まるので、転職にはいいタイミングともいえるでしょう。

まとめ

 

会計業界はコツコツ作業することが好きな人、専門的なスキルを身につけたい方にぴったりの業種です。
少しでも参考になればうれしいです。

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