税金の知識

【2020年】扶養の範囲を解説!パートで効率のいい働き方やバレない方法

マネーくん
マネーくん
\この記事でわかること/

・扶養の意味
「対象者」「扶養に入る」「扶養内で」の3つの意味がわかります。

・扶養の範囲
別名、扶養の壁です。2020年度の扶養控除一覧表でわかります。

・扶養の範囲内でパートとして効率よく働くには?
賢い節税方法で効率の良いコツがわかります。

 

パートで働いている人にとっては、効率よく働いたり節約する方法が気になるところ。

扶養の知識について基本を押さえておかないと、余計な負担が増える可能性があります。

「自分は扶養に入っているから大丈夫」と感じている人もいるでしょうが、念のため扶養の内容を確認してみませんか。

この記事では扶養についての概要や、税金の基礎知識、賢い節税方法についてご紹介します。

 

扶養とは

 

扶養とは、広辞苑で調べてみると「たすけやしなうこと」という意味です。

つまり、自分の力だけでは生活を維持できない人に対する生活上の面倒を見ることを指します。

面倒とは、稼いだお金で家族を養うことです。

「扶養=援助」とイメージするとわかりやすいかもしれません。

 

「扶養とは」と検索すると、「扶養内で」「扶養に入る」「扶養控除」「扶養の壁」 などの記事がたくさん出てきますね。

パートなどで働いている人たちは、どうして「扶養」を気にする必要があるのでしょうか?

 

「扶養内で働く」と、税金がかからないからです。

逆に扶養範囲を超える収入を扶養者が得た場合には、パートナーの扶養から外れてしまいます。

扶養から外れてしまうと、税金や社会保険料を自分で負担が必要になったり、大黒柱となる配偶者の税負担が上がったりしてしまいます。

 

まずは「扶養者」「被扶養者」の違いをハッキリさせておきましょう。

扶養者=援助する人

 

扶養者は、援助する人を指します。

扶養者になるのは、家族の大黒柱(一番収入がある人)が一般的です。

扶養者から見た扶養に入れるメリットは、自分の税負担が減ることです。

かねち
かねち
家族を金銭的に援助するので、その分税負担を減らすということです。

被扶養者=援助される人

 

被扶養者は、援助される人を指します。

「扶養に入る」とは、被扶養者になることです。

被扶養者から見た扶養に入るメリットは、一定の収入まで自分の税金がかからなくなったり、自分税金の負担が減ったりすることです。

扶養者と被扶養者の関係を図にすると、こうなります。

 

被扶養者になれる人の条件

 

被扶養者になれる人は、「一定の収入と条件が全て当てはまる配偶者と扶養家族(扶養親族)」です。

配偶者 夫または妻
扶養家族 子ども、親、祖父母など

 

一定の収入とは103万円以下が目安なのですが、子どもが学生だと ”勤労学生控除” が受けられるので、130万円以下だったりします。

詳細は控除の項で解説します。

条件はこれから確認していきましょう。

 

配偶者が被扶養者になるための条件

 

配偶者が被扶養者になるためには以下の4つの条件を満たす必要があります。

 

1.民法の規定による配偶者であること
民法上における配偶者が条件になるため、内縁関係の人は該当しません。

 

2.扶養者と生計を一にしていること
「扶養者と生計を一にしている」とは、生活する財布が一緒ということです。
同居はもちろん、転勤や仕送りなども該当します。

 

3.年間の合計所得金額が48万円以下(給与所得者の場合は給与収入が103万円以下)
所得とは「収入-経費」のことです。

例えば、ハンドメイドでアクセサリーを売った場合、「売上-材料代など制作にかかった費用」が所得になります。

給与所得者をもらっている場合は、「収入-給与所得控除」が所得です。

 

4.家族で自営業をしていて、給与をもらっていない人
正しくは以下の要件になりますが、わからなくても大丈夫なので詳しくは割愛します。

「青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていないことまたは白色申告者の事業専従者でないこと」

 

扶養家族が被扶養者になるための条件

 

扶養家族が被扶養者になるためには、以下の4つの条件を満たす必要があります。

 

1.配偶者以外の親族
親族とは、6親等内の血族および3親等内の姻族をいいます。

または都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人も該当します。

 

2.扶養者と生計を一にしていること
扶養者と生計を一にしているとは、生活する財布が一緒であるということです。

同居はもちろん転勤、仕送りなども該当します。

 

3.年間の合計所得金額が48万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
所得とは「収入-経費」のことです。

例えば、ハンドメイドでアクセサリーを売った場合、「売上-材料代など制作にかかった費用」が所得になります。

給与所得者をもらっている場合は、「収入-給与所得控除」が所得です。

子どもが学生の場合、 ”勤労学生控除” が受けられるので130万円以下です。

 

4.家族で自営業をしていて、給与をもらっていない人
正しくは以下の要件になりますが、わからなくても大丈夫なので詳しくは割愛します。

「青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていないことまたは白色申告者の事業専従者でないこと」

 

「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」

 

扶養には2種類あります。

「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」です。

各扶養の簡単な内容について確認していきましょう。

 

税法上の扶養

 

税法上の扶養は、所得税や住民税に関連しています。

税法上の扶養の範囲内で扶養に入っていれば所得税や住民税を払う必要がありません。

そのため、パート勤務している人などは一番意識しやすいのが税法上の扶養といえるでしょう。

社会保険上の扶養

 

社会保険上の扶養は、健康保険や年金など社会保険料に関連しています。

社会保険上の扶養に入っていれば、第3号被保険者となり社会保険料を払う必要がありません。

ただし、第3号被保険者の場合は、事業主(扶養者の勤務先)への届けが必要です。

社会保険上の扶養は「年収130万円の壁」「年収106万円の壁」などともいわれますが、詳細は後述します。

かねち
かねち
1号は自営業者、2号は会社員・公務員です。

一時的に無職になった場合は誰かの扶養に入るか、1号の手続きを市役所で申請します。

 

扶養に関係する主な税金と社会保険料

 

扶養に関する税金や、社会保険料を確認していきましょう。

所得税

 

年間の所得48万円または給与による年収が103万円以上で課税対象です。収入(給料など)に対してかかります。

1月1日~12月31日までの収入が、税金を計算する元の金額になります。

入金が発生した時点でカウントするので、12月に働いて1月に給料をもらった場合は1月の収入です。

収入(年収)-控除(後述)=所得

所得に対して税金がかかります。

 

住民税

 

自治体によっても異なりますが、一般的に年間の給与による収入がおおむね98万円以上で課税対象です。

「年収103万円だと税金がかからない」というのは所得税のことで住民税は課税される可能性があるため押さえておきましょう。

自分の住んでいる自治体がいくらから住民税がかかるのかを確認しておくと安心です。

社会保険料

 

年収130万円を超えると社会保険に加入する必要があります。

税金ではありませんが似た扱いとして考えても大丈夫です。

また、条件を満たす場合は106万円から社会保険へ加入が必要になります。(詳細は後述)

 

扶養の範囲とは

扶養の範囲とは、扶養に入った状態を維持できる収入の範囲のことです。「扶養の壁」ともいいます。

 

扶養の範囲が年収103万円の理由

 

扶養内で、税金を払わずにパートで働きたい人は、給与を年間103万円以下にしてください。(交通費は含みません)

 

なぜなら、103万円であれば所得税の計算の元になる所得が0になるからです。

具体的な計算方法は、「年収103万円-給与所得控除55万円-48万円=0円」となります。

このように、所得が0になるため所得税はかかりません。(住民税は居住地によりかかる可能性があります)

 

控除や所得控除という言葉の意味についてもお話します。

 

控除とは

 

控除とは、差し引くという意味です。

世帯構成や人数は異なるため、さまざまな事情を考慮のうえ公平に税負担を課そうという考え方によるものです。

何が差し引かれるのかというと、税金を計算する元の金額です。

 

所得控除

 

所得控除とは、「収入-経費」もしくは「収入-給与所得控除」で算出した「所得金額」から差し引くことができる控除のことです。

例えば、医療費控除や社会保険料控除、生命保険料控除、配偶者控除、障害者控除、寡婦控除、基礎控除などを指します。

所得控除は、所得金額から所得控除額を差し引いた課税所得に対して対象の所得税率がかけられる仕組みです。

そのため、所得控除額が増えると課税所得が減るため税金負担も軽くなります。逆に、所得が少ない人の場合は、所得控除がいくら増えても差し引くことができない可能性がある点は押さえておきましょう。

収入に対して払う税金は、”所得税”、”住民税”です。

 

かねち
かねち
控除の種類はたくさんあります。

PCはトップページの右側、スマホは下にカテゴリがありますので ”税金の知識”のカテゴリーをチェックしてみてくださいね。

 

 

次項より、扶養に関係する主な控除を解説します。

 

基礎控除とは

 

誰でも受けることのできる控除のことです。

一律48万円です。

 

給与所得控除とは

 

給与所得控除とは、事業主の必要経費にあたるものです。

事業主の所得は、「収入-経費」で算出できます。

給与所得者の場合は、「収入-給与所得控除」で所得を算出します。

 

給与所得の金額は一律ではありません。
収入に応じて変わります。

年収が103万円以下だと55万円が控除できると覚えておきましょう。

例えば、年収103万円の人の所得は、年収103万円-給与所得控除55万円=48万円となります。ここから最低基礎控除の48万円が差し引くことができるので課税所得額は0円です。

勤労学生控除とは

 

扶養家族が学生の場合、”勤労学生控除”を受けることができます。

控除額は27万円です。

基礎控除48万円+給与所得控除55万円+勤労学生控除27万円=130万円

学生の扶養の壁は130万円です。

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2020年扶養控除一覧表(扶養の範囲がわかる表)

 

被扶養者がいくら稼いだら夫婦の税金と社会保険料に影響があるのかについて表にしました。

夫が世帯の大黒柱で妻が配偶者というケースで記載しています。

そのため、世帯によっては妻が大黒柱で夫が扶養に入るというケースもあるでしょう。
その場合は妻と夫を置き換えて確認してください。

 

表の適用条件

扶養者の年収が1,000万円以下

不動産収入など給与以外の収入もすべて合計した金額です。

扶養者・被扶養者共に勤務先に給与所得者の扶養控除等申告書を提出していること

入社日または秋~年末にかけて扶養者の勤務先から配付されます。

給与所得者の扶養控除等申告書が勤務先へ提出されてないと年末調整が行えず控除などの税金の計算が加算されないため注意が必要です。

2ヵ所以上で給与所得者の扶養控除等申告書を提出している人は1ヵ所でまとめて年末調整をしてもらうか、自身で確定申告が必要になります。

 

扶養者の控除

これまでは被扶養者の目線でしたが、ここからは扶養者の税金や控除の話をします。

基礎控除や給与所得控除は扶養者も当然受けることができます。

他にどんな控除が受けられるのか確認していきましょう。

扶養控除

 

扶養控除とは、扶養家族の要件を満たした人がいる場合には、扶養者の税金と社会保険料の負担が減ることです。

 

扶養家族は16歳以上が対象です。

中学校卒業(15歳の誕生日後の3月)までは「児童手当」があるため、扶養控除は適用されません。

 

扶養控除の金額は、扶養親族の年齢や同居しているかで金額が異なります。

例えば、対象年度の12月31日時点で16歳以上の人は、一般の控除対象扶養親族となり、控除額が1人あたり38万円です。

対象年度の12月31日時点で19歳以上23歳未満の人は特定扶養親族となり、控除額は1人あたり63万円になります。

一般的に19歳以上23歳未満は大学進学している人も多いため、教育費負担が大きいことを考慮し控除額が手厚くなっているのです。これらの所得控除額は、所得額から引くことができます。

 

扶養控除とは?わかりやすく解説この記事でわかること ・扶養とは ・扶養控除とは 扶養とは 扶養とは、自分の力だけでは生活を維持できない者に対す...

 

配偶者控除

 

配偶者控除とは、扶養控除と同様、扶養者の所得から差し引くことができる所得控除のことです。

 

配偶者控除が利用できる条件は、対象の配偶者が給与所得の場合、年収103万円以下です。

例えば、扶養者の所得が900万円以下の場合は、一般の控除対象配偶者で38万円、老人控除対象配偶者で48万円の控除ができます。なお、老人控除対象配偶者とは、対象年度の12月31日時点で70歳以上の人です。

 

 

配偶者特別控除

 

配偶者特別控除とは、対象の配偶者の年収が103万円(給与所得)を超えていて、配偶者控除が適用できい場合でも、188万円未満までは金額に応じて所得控除ができるものです。

 

対象の配偶者の年収が150万円を超えると減額になります。

なお、対象の配偶者の年収が188万円を超えると控除がなくなるため注意しましょう。

配偶者控除・配偶者特別控除とは?わかりやすく解説この記事でわかること ・扶養の簡単な説明 ・配偶者控除とは ・配偶者特別控除とは 扶養の簡単な説明 ...

 

 

扶養の範囲内で効率よく働くには年収106万円以下もしくは130万円以下が目安

扶養の範囲内で効率よく働くには、年収106万円以下と年収130万円以下を目安にしておきましょう。

ここでは、その3つの理由について解説します。

理由1 社会保険に加入しなくていい

 

被扶養者が年収130万円以下の場合、扶養に入ることで第3号被保険者となり自分の社会保険料の負担がなくなります。

理由2 年収130万円だと所得税と住民税を支払うが、税金を支払う額が少額

 

年収130万円の場合、103万円を超えるため所得税と住民税を支払う必要が出てきます。

具体的に所得を計算してみると「年収130万円-給与所得控除55万円-基礎控除48万円=27万円」です。

ざっくりと支払う税金を計算すると、27万円×15%(所得税5%+住民税10%)=4万500円ほどになります。

つまり、130万円-4万500円=125万9,500円が手元に残るので103万円に抑えるよりも効率よく稼ぐことができるでしょう。

 

理由3 条件にあてはまる場合における扶養の壁は106万円

 

社会保険上の扶養は、年収106万円以下が目安になる場合があります。

下記の条件を全て満たしている場合は、社会保険に入ることが必要です。
その場合、年収130万円以下に抑えても社会保険料の負担が出てくるため、注意しておきましょう。

・1週間の決まった労働時間が20時間以上
・1ヵ月で決まった賃金が8万8,000円以上
・雇用期間の見込みが1年以上
・学生でない
・従業員数が501人以上の企業で勤務している(従業員数が500人以下でも社会保険に入る労使合意がなされている場合もOK)

 

所得隠しをしてもバレてしまう理由

パートの収入が扶養対象額を超えてしまったからバレないように扶養者の会社には黙っていた……という人もいるかもしれません。

しかし、給与所得者が所得を隠すことは難しいでしょう。

マイナンバーで紐づけられているから

 

2016年以降の年末調整ではマイナンバーが必要です。

そのため、パート先でマイナンバーと収入が紐づけられている場合は、税務署へ収入がわかってしまいます。

複数のパート先で勤務している人は注意が必要です。

なぜなら、「すべての収入を合算したら103万円を超えていた」という場合があるからです。

そもそも、複数先から給与所得がある場合は、確定申告の必要があります。

あとから所得隠しがバレた場合、扶養が外れて扶養者が修正申告したり、社会保険料を追加で納付したりすることが必要ですので注意しましょう。

 

責任一切取りません!! 裏技

 

雇用契約を結ばず、”外注”として契約をすれば、扶養の壁を気にする必要はなくなります。

社労士事務所と契約を結んでおらず、労働基準局が入ってくることが少ないような中小企業なら、社長と相談してみるのもいいかもしれません。

扶養の範囲を超えそうな部分だけ外注扱いにする方法もあります。

 

なぜそんなことができるのかというと、税務署と労働基準局にパイプ(つながり)がないからです。

タレコミがない限り知ることは不可能です。

 

全額外注扱いにする場合の注意点を2つ。

①雇用保険に入れない

外注なので雇用保険に入れません。

退職しても雇用保険はおりませんし、ケガや事故を起こしても自己負担になります。

 

②いきなりリストラされても文句が言えない

外注扱いになると雇用を守る盾がありません。

不当な扱いを受けても、労働基準局に相談することができなくなります。

扶養の加入は年度のいつでも1年分適用される

 

被扶養者を増やしたり減らしたりするには、扶養者が勤務先へ報告すれば可能です。

扶養控除には、月割という考えはないので、どのタイミングで配偶者や扶養家族が増えたとしても、扶養家族が変更した内容を伝えていれば1年分控除が適用されます。

万が一扶養家族が増えたにもかかわらず報告していなくても5年以内であれば確定申告をすることで適用することが可能です。

 

まとめ

 

パートで働く場合の扶養の意味が理解できたでしょうか。

一言で扶養といっても「税法上の扶養」「社会保険上の扶養」の2つがあり、このことが扶養を紛らわしく分かりにくいものとしています。

それぞれで扶養対象となる金額が異なるため、自分が知りたい内容が「税法上の話なのか」「社会保険上の話なのか」について明確にしておくと理解が深まるでしょう。

それでは、この記事での内容を簡単におさらいしてみます。

・一般的に扶養といった場合、「税法上の扶養」「社会保険上の扶養」といった2つがある

・扶養に入っていると、世帯の大黒柱となる人の税金の負担が軽減する

・扶養対象となる配偶者や扶養家族の給与収入が年収103万円までなら税法上の扶養に入れる(学生は130万円)

・給与収入が年収103万円を超えると所得税、おおむね年収98万円(自治体による)を超えると住民税がかかる

・給与収入が年収130万円を超えると健康保険や年金へ自身で加入が必要になる

・扶養に入る配偶者の年収が150万円までなら配偶者特別控除は最大の38万円となる(扶養者の所得が900万円以下の場合)

・扶養に入る配偶者の年収が150万円を超えると配偶者特別控除は減少していき年収188万円を超えると0になる

 

また、家族手当(会社によって名前が異なる)の支給要件が「103万円以下」など規定されている場合があります。

会社の規定によっては家族手当がもらえなくなることもあるため、自分が該当していないか扶養者の勤務先に確認してみることも大切です。

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